鳥取市賀露に佇む、どこか懐かしい、風情のある建物「味覚のお宿 山田屋」
創業は享保8年(1723年)、約300年の歴史があるこのお宿では、
四季折々の日本海の味覚をお客様に提供しています。
山田屋のこだわり、歴史、心がけている事などを
九代目 山田長兵衛であり代表取締役社長でもある山田 将司さんと、常務取締役 松本みゆきさんに聞いてみました。
山田屋はどんなお店?
旅館業・水産業・水産物の加工・惣菜業を行っています。
創業は享保8年、約300年の歴史があります。
海を一望できる露天風呂や、目の前の鳥取港で水揚げされた新鮮な日本海の幸をお客様に提供し、
のんびりゆったりとした時間をお客様に過ごして頂けるよう従業員一同、サービスを提供しています。
最近では「山田屋 Rich Selection」という通販業務を一昨年から開始しました。
鳥取の代表的な味覚である松葉がにを一年中味わっていただきたいと思ったのがキッカケです。
お陰様で日本全国各地からお申込みを頂いており、
山田屋の味を沢山の方に味わって頂く事が出来る喜びを感じています。
300年の歴史は、賀露という漁師町と共に育んできました
海の玄関口の宿として、創業から変わらずこの地で営業をさせて頂いております。
県外からお越し下さるお客様が多いですが、最近は海外のお客様のご来店も増えております。
どなたにも心地よい時間を過ごして頂き、当店はもちろん鳥取、
賀露という土地を好きになって頂く事が出来るよう日々おもてなしをしております。
料理人として毎日が修行の日々です
日々大変だと思っています。それこそ、日々修行のようなものですよ(笑)
私は、修業時代が終わったから料理人として一人前になったとは思っていないんです。
新しい発見もありますし、きっとこれからもずっと毎日修行の日々を過ごしていくんだと思います。
やりがいを感じる時は、お客様に「美味しかったよ」「来て良かった」というお言葉を頂いた時ですね。
鳥取に来て良かった、山田屋に来て良かった、そしてまた来たいと思っていただければこれ以上のやりがいは無いと思っています。
お客様にとってベストな食材を選択し提供すること
出来合いものはお出ししないようにしています。
お越し頂いたお客様には、その時の旬のものを美味しく味わって頂きたいので、
献立に関してもその日に何を作ろうかと考えるのは大変ではありますが、
社員一丸となって取り組む所なのでチームワークという所ではどこのお店さんにも負けない自信があります。
山陰をベースにしていますが、その時々でベストな食材を用意してお客様に提供しているのは、
お客様に喜んで頂きたいという想いがあるからです。
お客様は数あるお店の中から当店を選んで頂いているので、常に感謝の気持ちを持っておもてなしをしています。
一番印象に残っているのは、「どうしても牡蠣を食べたい。」とおっしゃったお客様の想いに対して、境港まで食材を調達したことですね。
大変喜んでいただき、おもてなしをしたかいがありました。
ありがたいことに、そのお客様は今でも山田屋を選んで足を運んでくださいます。
山田屋のお品書き
松葉がにフルコース
鳥取を代表する冬の味覚です。
秘伝のだしとポン酢で味わう
松葉がにのかにすきは
ここでしか味わえない贅沢な一品です!
山田屋名物「元祖いか丼」
ランチタイムに人気の一品です。
ごはんの中にはゲソとウル(内蔵)の照り焼きが入っており、上には白いかのお刺身がのっています。
ぜひ一度、お召し上がりください。
イワガキは生食が一般的ですが、焼きガキもおすすめです。
旨味が濃縮されて、生食とは違う味が楽しめます。
レモンやスダチを絞って食べると、その旨味や香りが引き立ちます。
生食が苦手な方はぜひお試しください。
オリーブオイルの主成分でもあるオレイン酸を豊富に含み、
16度という低い融点のまろやかな極上の脂と赤身との絶妙なバランスは、まさに「くちどけ」。
一度口にすれば忘れられない味をご堪能ください。
山田屋の施設
お部屋
全8室すべて和室となっており、シンプルで落ち着きのある空間です。
どのお部屋からも、窓の外には賀露のおだやかな漁港の風景が広がります。
展望風呂
山田屋4Fにある絶景の展望風呂です。
日本海を一望出来、夜にはイカ釣り船の漁火が幻想的な風景を作り出します。
貸切露天風呂 帆風
完全ご予約制のご利用となっています。
20代から60代まで幅広く活躍出来る職場
約30名の社員が働いていますが9割が女性です。
年代は20代から60代まで幅広く働いています。
年齢だと私が一番年下になりますね。
社員同士、仕事が終わった後にたまにレクリエーションをして親睦を深めたりしています。
仕事内容としては、接客業とはなりますが、普通の接客業と違って仕事内容は多岐に渡ります。
客室、館内、お風呂の清掃からお布団を干して仕舞ったり・・・。
その為、未経験で入社した社員がほとんどです。
調理に関しては私と補助が二人おります。
通常の飲食店では身に付かないスキルが磨ける
女性にしても男性にしても、社会で生きていく為のスキルというものは身に付くと思います。
もちろん、どのような仕事でも身に付くスキルというものはあると思いますが、
この仕事は旅館業やホテル業というカテゴリに分類されるので通常の飲食業では身に付かないスキルが身に付いてくると思います。
観察力であるとか空気を読む力であるとか・・・。
お客様それぞれ求めているものも違えば接し方も違ってくるので、
どうするのがベストな選択かという所は仕事を行っていく所で大切な事となります。
「気配り・目配り・心配り」が大切
「気配り・目配り・心配り」
この3つが出来る方はまさに天職と言ってもいいと思います。
おひとりでいらっしゃる方もいれば、団体様で来られる方もいらっしゃいます。
臨機応変に対応できる事は、イコールでお客様の満足度に関係してくるのでとても大事なスキルです。
「お客様に喜んでもらうこと」に喜びを感じ、
やりがいを感じて頂ける方ならまさにピッタリの仕事だと思います。
メッセージ
この仕事はまさにお客様との「一期一会」を大切にするお仕事です。
宿泊の常連のお客様は、よく来られる方で年に2、3回ほど。
その為、常に新しい出会いがあり、そこが大変な所でもあり楽しい所でもあります。
ご来店されたお客様皆様に、心からの感謝とおもてなしを行うと、それは自然と自分にも返ってきます。
接客が好きな方、未経験でも自分の価値を試してみたいという方なら、どなたでも大歓迎します。
伝統ある山田屋のこれからを一緒に造っていきましょう!
スタッフさんに色々聞いてみた
続いて常務取締役の松本 みゆきさんにも仕事に関してのインタビューをさせていただきました。
主に事務とフロントの受付業務を行っています。
事務作業はミスが無いように業務を行うのは勿論の事、
会社の従業員がスムーズに仕事を行う事が出来るような仕事を行っています。
フロント業務は、「山田屋の顔」となる仕事です。
お客様を笑顔でお出迎えし、お帰りの際も気持ちよくお宿を後にして頂けるような対応を心がけています。
仕事の流れ
ここでは、仲居さんのある一日の仕事の流れを午前と午後に分けて紹介していきます。
もちろん毎日ではないですが、おおまかな流れは次の通りになります。
6:00 出勤・朝食の配膳
旅館の一日は美味しい朝食からスタートします。
お客様に一日元気で過ごして頂けるようにします。
8:30 後片付け
朝食は7:30~8:30の間に取って頂きます。
その後、速やかに後片付けを行います。
10:00 お見送り
チェックアウトされたお客様をお見送りします。
お客様には気持ちよく、そして「また来たい」と思って頂けるよう
笑顔でお見送りをします。
10:30 清掃
客室の清掃、お布団干しなどを行います。
次に来られるお客様が心地よい時間が過ごせるよう、丁寧な清掃を行っています。
13:00 お昼休憩
賄いを食べて、一息です。
賄いは料理長が腕を振るった料理♪
至福の時間です♪
15:00 午前の仕事終了
16:00 午後の勤務スタート
次のお客様のチェックインまで客室のチェックを行います。
お客様がお越しになられたら、笑顔でお出迎えをいたします。
17:00 夕食の準備
夕食はお宿の一番のメインイベントです。
旬の食材やお客様のご要望に応えたお料理をご用意します。
18:00 夕食
用意したお料理を配膳します。
個人のお客様から団体のお客様まで様々いらっしゃいますので、
心から夕食を楽しんで頂けるよう臨機応変にご対応します。
21:00 後片付け
夕食の後片付けを行ったら、業務終了です。
お客様に心から喜んで欲しい
お客様に笑顔になってもらった時ですね。
年齢・性別問わず、今は海外からも多くのお客様がいらっしゃいます。
英語が話せなくても、ジェスチャーを交じえたりしてお客さまと意思の疎通が出来た時は嬉しいですし、
お客様と色々な形でお話が出来る事はこの仕事の醍醐味だと思っています。
お見送りの際、笑顔で「ありがとう」「また来るよ」と仰って頂いた時、この仕事をやっていて本当に良かったなと思います。
視野が広く臨機応変に対応出来る人にはピッタリの仕事
色々なお客様がいらっしゃるので、臨機応変に対応できる人はピッタリの仕事だと思います。
視野が広く、困っている方がいらっしゃればすぐ手を差しのべる事が出来る、そういった方に働いて頂きたいと思います。
ただ、そういったスキルは働いていけば身に付き磨かれていくものです。
一番大切なのは、心からのおもてなしとお客様に喜んで頂きたいという気持ちを持って働けるかどうかという所なので、
接客業の経験者や人と触れ合う事が好きという事が何より大事ですね。
こんな人と一緒に働きたい・成長していきたい
人の役に立ちたい・人に喜んで欲しいと思っている人にはピッタリの仕事だと思います。
人と触れあう事で人間として成長し、それがやりがいに繋がっていくと思っています。
山田屋の歴史と伝統を受け継ぎつつ、たくさんのお客様と触れ合う中で喜びを
一緒に見つけて頂けるような方と一緒に働きたいと思っています。
年代は様々ですが、仲の良い従業員ばかりなので未経験で不安という方も安心してください!
あなたと一緒に働けるのを楽しみにしています!
賀露という歴史ある港町には、県内外から沢山の人がいらっしゃいます。
ただ、地元人に限ってその土地の事をあまり知らなかったり、特産を食べた事が無かったりという事は
実は結構ある事だと思います。
実際、筆者も賀露の細い路地であるとか街並みをマジマジと歩いた事はありませんし、
どういったお店があるのかも案外分からないものであります。
今回インタビューさせて頂いた山田屋さんは、地元の魅力というものを改めて気づかせてくれたものでした。
山田社長、松本常務ともにお客様に日本海の味覚を味わって頂き、心地よい時間を過ごして頂きたいという想いが
ひしひしと伝わってきましたが、その根底にあるのは鳥取・・・そして賀露が好きだからであると感じました。
大変な仕事ではあるけど、お見送りをした時にお客様から笑顔で「また来るよ」と仰って頂いた時に、
その苦労も飛んでいくと笑顔で仰っていたのが印象的でした。
お二人が同じ事を仰っていたのは、決して偶然では無いんだろうとインタビューを終えた後、改めて思いました。
社名:有限会社 山田屋
代表取締役社長:山田将司
所在地:〒680-0907 鳥取県鳥取市賀露町北一丁目5番36号
連絡先:電話 0857-28-1004 FAX 0857-28-8223
事業内容:飲食事業・旅館事業